2020年3月10日

マーシャル諸島共和国 イバイ島太陽光発電システム整備計画 起工式

2020年2月12日、マーシャル諸島共和国のイバイ島クワジェリンにて、「イバイ島太陽光発電システム整備計画」の起工式が開催されました。式典には、ヒラタ・カブア クワジェリン環礁地方政府首長、齋藤法雄マーシャル諸島共和国特命全権大使、吉新 主門(よしあら しゅもん)JICAマーシャル支所長をはじめ、多くのご来賓の方々に参列をいただき、盛大なものとなりました。

マーシャル諸島共和国は電力供給のほとんどを輸入燃料によるディーゼル発電に依存しています。輸入燃料に頼った発電は、国際的な石油価格の変動に影響を受けやすく、設備の故障や悪天候などによる輸送トラブルの際には長時間停電するなど、国民生活に多くの影響を与えています。現在、首都マジュロ近郊では、太陽光発電システムの導入が徐々に進んでいますが、同国の人口の21%が住むイバイ島では依然としてディーゼル発電に頼っています。本事業は本邦ODA無償資金協力を活用し、太陽光発電設備(600kW)のほか、蓄電池システム、エネルギーマネージメントシステム(EMS)、系統連系設備などの導入と共に、これらの運営維持管理に必要な技術者の育成を行うものです。

本施設においては、プロジェクト対象地が海岸沿いであることから、高潮対策として太陽光発電設備は高さ4.5m程度の架構体の上に設置されます。また、島嶼国であるマーシャル諸島では、陸地が非常に限られることから、完成後は架構体下の空間を活用可能なように設計した他、同国はもちろん大洋州周辺国への自然エネルギー普及に向けた視察等の受け入れが可能となるよう工夫されています。弊社は準備調査から詳細設計、入札補助、調達監理ならびに技術指導までを一貫して担当しており、今後も同国の自然エネルギー活用推進を支援してまいります。

起工式の様子
写真左から
吉新 主門JICAマーシャル支所長
齋藤 法雄マーシャル諸島共和国特命全権大使
ヒラタ・カブア クワジェリン環礁地方政府首長

完成予想図