2024年5月14日
土木学会技術賞(Ⅱ) 国際貢献賞 国際活動奨励賞 受賞
2024年5月13日、公益社団法人土木学会が令和5年度土木学会賞を発表し、当社が携わった「インドネシア国ジャボデベックLRT(次世代軽量軌道交通システム)建設工事」と「バングラデシュ国クロスボーダー道路網整備事業 モドゥモティ橋(カルナ橋)建設工事」が技術賞(Ⅱ)を受賞いたしました。また、港湾部上席参事 折下定夫(おりしも さだお)が国際貢献賞を、道路計画部副部長 久田慎(ひさだ しん)と建築開発部副部長 宮野智希(みやの ともき)が国際活動奨励賞を受賞いたしました。
表彰式は2024年6月14日にホテルメトロポリタンエドモントにて行われる予定です。
【関連リンク】 土木学会HP:https://www.jsce.or.jp/prize/prize_list/p2023.shtml
【インドネシア国ジャボデベックLRT(次世代軽量軌道交通システム)建設工事】
インドネシア国の首都ジャカルタと周辺の大都市圏は、人口増加にともない車両やオートバイが増加し、慢性的な交通渋滞のほか、大気汚染、交通事故の増加など、深刻な交通問題に悩まされていました。そこで、大統領は国家戦略プロジェクトとして総合的な公共交通機関の整備を発令、ジャボデベックLRTの建設が行われました。当社は共同企業体幹事として、設計精査から施工、工程、品質、安全、契約管理を担当しました。施工区間は世界最長の鉄道橋径間(148m)のクニンガン橋を含む連続橋で、免震構造や大地震時に列車を自動で停止する耐震システムを導入するなど、世界的にも例のない鉄道橋の施工となりました。
鉄道橋では世界最長の径間となるクニンガン橋
車両
【バングラデシュ国 クロスボーダー道路網整備事業 モドゥモティ橋(カルナ橋)建設工事】
バングラデシュでは道路・橋梁の老朽化が進み国際幹線道路としての機能を維持できていない状況となっていました。そこで、バングラデシュ国内の主要な国際幹線道路網を整備するクロスボーダー道路網整備事業が展開され、本事業の一環としてガンジス川支流モドゥモティ川渡河箇所にモドゥモティ橋(カルナ橋)が新設されました。本橋は全長690mの6車線道路橋で、主径間は本邦での施工実績が豊富でバ国初の橋梁形式である鋼ニールセンローゼ橋が採用されました。本橋の開通により主要都市間の交通、物流ネットワークの改善がなされ、周辺国との貿易促進、さらには南アジア全域の経済発展に大きく寄与することが期待されています。
モドゥモティ橋(カルナ橋)全景
【国際貢献賞 港湾部上席参事 折下 定夫(おりしも さだお)】
折下は約40年にわたり、UAEでの日本の最初の石油基地建設やニューギニア島の国連開発計画、インドネシアのジャワ・スマトラ間フェリーターミナルプロジェクト、ジャカルタ漁港建設プロジェクト、モルディヴマレ島護岸プロジェクトなど、多くの港湾・護岸プロジェクトに従事してきました。ジャカルタ漁港とマレ護岸は土木学会英文アーカイブに掲載されています。また、ジャカルタ漁港建設プロジェクトへの長年の貢献が認められ、2023年6月にはジャカルタご訪問中の天皇皇后両陛下に拝謁いたしました。
天皇皇后両陛下拝謁前の控え室にて
中央:折下定夫
【国際活動奨励賞 道路計画部副部長 久田 慎(ひさだ しん)】
久田は約27年にわたり、道路分野の専門家として、国内外のプロジェクトの計画・設計・施工監理業務に従事し、アジア地域やアフリカ地域の道路分野における我が国の質の高いインフラ輸出に積極的に取り組み、各国の生活水準の向上や経済発展に貢献してきました。特にインドネシア国中部スラウェシ州パル第四橋再建計画では、地震で落橋したパル第四橋の再建にあたり、業務主任として、道路・橋梁詳細設計、施工計画・積算、インドネシア国設計承認委員会対応、入札支援などを実施し、コロナ禍の厳しい状況下で早期に工事を開始させました。
パル第四橋再建計画契約調印式左:久田 慎
【国際活動奨励賞 建築開発部副部長 宮野 智希(みやの ともき)】
宮野は約20年にわたり、ネパール地震の復興・復旧プロジェクトをはじめ、多くの途上国の社会資本整備に貢献してきました。近年は無償資金協力事業による複数の医療関連施設の計画に業務主任者として携わっており、この経験から、ウクライナの病院復旧に関する情報収集と案件形成を行ったほか、2023年に起きたトルコ・シリア地震では、JICAからの要請により国際緊急援助隊・専門家チームの一員として、被害調査及び復興に向けた技術的提言を行いました。
アジア防災会議2019ではネパール復興事業について講演
宮野 智希
OC Globalは質の高い、信頼でき、持続可能かつ強靱なインフラ整備を通じて、当該国の経済発展を支援しています。