2024年4月24日

ベトナム ハノイ国立土木大学と 大水深港湾の建設技術に関する国際セミナーを共催

2024年4月11日、株式会社オリエンタルコンサルタンツグローバル総合開発事業部港湾部はベトナム国 ハノイ国立土木大学と協同で、「最先端の港湾建設技術~インドネシア国パティンバン港建設プロジェクトに採用された日本の大水深港湾建設に関する最先端技術~」と題する国際セミナーをハノイ市のハノイ国立土木大学にて開催しました。本セミナーには、ハノイ国立土木大学副学長 Pham Xuan Anh教授、国際協力部長Dr. Nguyen Tien Dungをはじめ、ベトナム国の大学関係者、建設コンサルタント、建設会社等、約50名の技術者が参加しました。
セミナーでは、当社が携わっている「インドネシア国パティンバン港建設プロジェクト」の沖合人工島建設工事における軟弱地盤対策を題材に、日本の先端技術を活用し工期短縮や環境配慮を実現した事例を紹介しました。ベトナム国の大水深港湾建設事業でも同様の対策が求められており、今回紹介した事例の適用可能性を念頭に活発な意見交換が行われました。

右:ハノイ国立土木大学副学長
Pham Xuan Anh教授
左:当社ハノイ事務所長 矢萩斉

ハノイ国立土木大学国際協力部長
Dr. Nguyen Tien Dung氏

今回、株式会社オリエンタルコンサルタンツグローバルからは、総合開発事業部港湾部次長Dr. Le Phuong Dongと、技師 水野竜太が登壇し、それぞれ「大規模埋立事業におけるCDM1)/CPM2)工法の適用」「格点式ストラット工法3)を用いた軟弱地盤上の大水深バースの建設」と題して講演を行いました。

1)CDM(Cement Deep Mixing)工法:スラリー化したセメント系硬化材を軟弱地盤に注入し、軟弱地盤とともに撹拌混合し、化学的に固化する機械撹拌式の深層混合処理工法
2)CPM(Cement Pipe Mixing)工法:浚渫土砂を空気圧送船にて揚土する際に固化剤を添加し、圧送管内で発生するプラグ流による乱流効果を利用して浚渫土砂と固化剤を攪拌混合する工法
3)格点式ストラット工法:鋼管杭および鋼管矢板とその頭部を結合する上部工による根入れ式ラーメン構造を斜材により補剛して、作用外力を鉛直・水平方向に分散することで地盤の鉛直・水平支持力を有効に活用し、高い水平剛性の実現が可能な工法

Dr. Le Phuong Dongによる
CDM/CPM工法に関する講演

水野竜太による
格点式ストラット工法に関する講演

OC Globalは最新技術の研究を通じて、当該国の港湾・航路技術の向上や港湾技術者育成の支援を行っています。