2023年2月28日
土木学会インフラメンテナンス プロジェクト賞 表彰式 コンゴ民主共和国 マタディ橋保全計画及び維持管理能力向上プロジェクト
2023年2月27日、公益社団法人土木学会講堂において、インフラメンテナンス賞の表彰式が行われ、当社が携わった「コンゴ民主共和国 マタディ橋保全計画及び維持管理能力向上プロジェクト」がプロジェクト賞を受賞しました。
【関連リンク】 土木学会HP:https://inframaintenance.jsce.or.jp/hyousyou/announcement2/
左:道路技術部副部長 大春 宏一郎
コンゴ民主共和国のコンゴ川を渡河するマタディ橋(道路鉄道併用吊橋)はコンゴ川を渡河する唯一の橋梁であり、首都キンシャサを結ぶ交通の要衝のみならず、周辺住民にとっても無くてはならない橋梁で、来る2023年5月に完成40周年を迎えます。
建設当初は日本人がバナナ・キンシャサ交通公団(OEBK)総裁として常駐し、維持管理について技術移転を実施していましたが、政情不安により日本からの援助は途絶えていました。しかし、日本人エンジニアから吊橋建設と維持管理の技術を学んだOEBK職員は、不足する資金、調達困難な材料、維持管理の必要性への理解が少ない社会、足りない技術や経験、権力争いに影響される人材の配置、国内や隣国との紛争による人材の流出等、さまざまな困難に見舞われながらも、データベースの作成・更新を行い、日々の点検と維持作業を続け、橋を守り続けてきました。
2012年に日本からの援助が再開し、メインケーブルの防食対策として本州四国連絡橋公団で開発されたケーブルの最新防食技術が導入されるなど、マタディ橋の延命と高度な最新の維持管理が続いています。同橋は維持管理に関する日本からの技術移転が成功した事例であるといえます。
OC Globalは既存インフラの補修技術を移転すると同時に維持管理の重要性を伝えていくことで、同国のインフラがより長く安全に使用し続けられるよう支援しています。