2021年2月22日

スリランカ国ジャフナ大学農学部研究研修複合施設設立計画竣工 感謝盾受領

2021年2月5日、スリランカ国ジャフナ大学農学部にて、株式会社オリエンタルコンサルタンツグローバルがコンサルティングサービスを実施した、研究研修棟及び実習農場の竣工式が行われました。竣工式には、ペイリス教育大臣をはじめ、ジャフナ地区復興調整担当閣僚、漁業省大臣、杉山明在スリランカ日本国特命全権大使、高嶋JICA次長らが出席されました。式典では、ジャフナ大学から弊社へ感謝盾が授与されました。

スリランカ北部州及び東部州はスリランカ内戦の紛争影響地であり、2009年の内戦終結以降、復興に対する取り組みが行われてきました。特に再定住が進む中、住民の多くが従事している農業の生産性の向上は喫緊の課題となっていました。北部乾燥地域における農業を扱う唯一の高等教育・研究機関であるジャフナ大学農学部は、30年近くにわたる内戦中に、キリノッチからジャフナに一時避難していましたが、内戦終結後、キリノッチキャンパスでの教育を再開しました。しかし、教育・研究を行う上で不可欠な実験室や実習室、試験農場等は未整備であり、実習・実験の機会、および乾燥地農業の研究活動が限定的となっていることが課題でした。
本プロジェクトでは、JICAの無償資金協力の支援を通じてジャフナ大学キリノッチキャンパスに農学部の研究・研修棟、加工実習棟、および実習・試験圃場(約20エーカー、作物圃場、圃場管理棟、家畜測定施設等)の施設建設及び機材調達を行いました。また、東京農業大学の先生方の協力を得て実験・実習及び研究のサポートを行うためのソフトコンポーネントも実施しております。弊社は、弊社を幹事会社とした共同企業体*として、本プロジェクトの準備調査から携わり、詳細設計、施工監理、ソフトコンポーネント等のコンサルティングサービスを実施いたしました。施設建設は三井住友建設株式会社が担当し、機材調達は三菱商事株式会社が担当しました。施設建設にあたっては、圃場敷地から地雷や不発弾が発見されたため工事を一時中断したこともありましたが、工事はけが人もなく無事終了し、圃場ではすでに作物の収穫が行われています。

本事業で整備された施設・機材の拡充により、スリランカ北部地域における乾燥地農業の生産性の向上と地域再建に貢献することが期待されています。

* (株)オリエンタルコンサルタンツグローバル、(株)アールコンサルタンツ

研究研修棟中庭

圃場実習棟にて収穫物を見学
ペイリス教育大臣(中央右)と杉山大使(中央左)

 

日本側関係者集合写真
中央 杉山大使 中央右Amaratunge大学助成委員長
左端 弊社軌道交通副事業部長 錦織敦

感謝盾